アトリエ華もみじ

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だんだん自分らしい作品に

前回、ウォールバスケットのお話に触れながら、サクッと脱線して思い出話になってしまいました。

美しい壁にウォールバスケット

今回は、私のウォールバスケット遍歴を皆さんに見ていただきたいと思います。ウールバスケットはブリコラージュフラワーの作品の中ではマウント植えに並ぶ大作です。

花苗も35〜40ポット使うこともあるので、1年にそう何回も作れるものではありません。私もこれまで10年ほど数えてみて20個作ったかどうか、くらいではないでしょうか。

ウォールバスケットは植える場所が決まっている分、順番通りに植えれば誰でもばっちりと決まる、言わば植えやすい作品ではありますが、植える場所が決まっているということはそれを崩して植えることが難しく、自由に植えようとすると不自由さが際立つ鉢でもあります。

スリットの位置が固定されているから、置きたい場所に置きたいものを置くのが難しいんですよね。そんな私のウォールバスケット、処女作品をみなさんにみていただきたいと思います。

2014年11月1日の作品です。

現在の私の作風を知ってる皆さんからすると、意外な組み合わせと感じたのではないでしょうか。

私がギャザリング技法を始めたのは2014年10月。これは1年コースの2回目に作った作品です。初めの頃、私はお花よりリーフ類が好きだったんです。花はあまり使いたくないと思っていました。

細やかなリーフがチラチラ絶妙に混じり合っている作品を頭の中で妄想し、初めてのウォールバスケットに挑戦したんです。そして出来上がった作品がこれでした。

リーフ類が多かったため、根鉢の納め方には苦労しなかったのですが、頭の中で描いた作風とは全く似ても似つかない出来栄えでした。全く気に入らない。なんて下手くそなんだと落胆しました。

自分なら素敵なものができる!と変な自信があったんでしょうね。

シルバーリーフと、赤い葉、黄色い葉、グリーンの葉、そして黒い葉。が全く混じり合わず完敗でした。

習いたての私はとにかく欲張りで。誰も作ったことがないような唯一無二の作品を作りたい!と切望し、そこそこ自信があり、でも実力はこんなものでしたね。

そこで、私は早速リベンジに挑みます。

そうだ!もっと花をたくさん入れてみよう!

2個目の作品はこちらです。すごく華やかにしてみました。ピンクが全体に混じり合うように。。。

ん?全然混じり合わない 笑 ピンクのまあるい作品の中にチラチラと葉が顔を覗かせる。。覗かせていない。。何故だろう〜なんでだろ〜わからない〜難しい〜 笑

皆さんが作品を作った時のように、うまくいかない理由もわからず、理想とかけ離れている自分の作品。

そして今度は思い切って1種類の花で作ってみることにしたんです。

困った時はシンプルに。引き算で読み解いてみると良いのかなと考えました。

 

 

そして3個目の作品はこちらです。ピンクのビオラだけでまとめてみました。種類は2種類。

そしてリーフも欲張らずに4種類にしました(いや、十分欲張ってる 笑)

この作品を作って初めて、ユニットとユニットはゆるく繋がりが必要なのだなとわかったんです。

同じ色であれば、境目はわからず、繋がって見える。なるほどー!

とはいえ、なんとなく掴んだ気がしたのですが、知ったこととできるということは違うんですよね。

ここからレッスンの時に生徒さんと一緒に作ってみたりしながら改良し、自分らしさを模索していきました。

 

 

 こちらは小森妙華が長いこと使っていたパターン化された植え方。このパターンの作品の写真がたくさんあります。グラデーションで繋げるけど、1箇所ポイントを入れて、もう1箇所外すテクニックを。

シンプルだけどワンランク上に見えるかも、、と思っていた。

 

 

ビオラと丈の長いグリーンアイスを混ぜてみるものの、まだぎこちない(今は得意に!)

 

ビオラで作ると綺麗にできるけど、秋の伸びやかな植物でも作ってみたくなったのは2018年頃。

この頃から野原に憧れを抱いていました。

 

 

こちらは前回の記事でも紹介した作品。60ポットくらい使った対策です。

とっても丸くてでかいのです。パンジーの花に注目すると、作品の大きさがわかると思います。

自由にのびのびと作れるようになってきたのは3〜4年経ってからです。 

 

ネメシアでも挑戦! この色のネメシアにしばらくハマっていました。

黒のビオラをワンポイントに使ってみたり、伸びやかなアケビの蔓を巻きつけたり。
柔軟な作品作りができるようになってきました。

 

そして最近の作品です。お店のレッスンを1ヶ月終え、皆さんが使わなかった花材から自分らしい作品に導くことに楽しさを覚えています。 長めの花材思い切って入れてみて。

花材を複雑に被せながら作るので、ユニットの境目は絶対にわかりません。まるで自然なシャンペトルブーケのように、伸びやかに作るのが最近の私のブームです。

 

皆さん、いかがでしたでしょうか?私のウォールバスケット、処女作品。

組み立てるのはそこそこできてるようですが、色合わせや配置が今と全然違います。

思い通りにならなくて、何度も何度もチャレンジして、少しずつ伸びやかに、そして色もまとめられるようになっていきました。

初めから上手にできていたわけではありません。

皆さんも、自分の作品はまだまだだと嘆くこともあると思います。そんなものです。

初めからめちゃくちゃ綺麗な作品が作れたら、そんなのつまらない。

できない自分にぶち当たるからこそ、もっと綺麗に作りたいなーと感じる。

その反復を何度も重ねながら自分の作品をよく観察し、周りの作品もよく観察する。

あの人の作品と私の作品はどこがどんなふうに違うのかな?こうかな。ああかな。

たくさん繰り返してみてください。失敗することもありますが

必ず自分の洞察力も技術も成長していきます。

成長は裏切りません。

 

少しずつ成長していく自分をもっと楽しんでみてくださいね。

たまに、すごくうまくいくことがあって、そんな時は感動と喜びで飛び上がる嬉しさですよ。

 

花材が豊富な冬に、是非ウォールバスケットに何度もチャレンジしてみてくださいね。

 

2020年東京ディプロマレッスン

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欲張りウォールバスケット
今も昔も欲張り。

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皆さんの作品 2019年福岡本店

11月のレッスン ウォールバスケット

 

皆さんの作品 2018年福岡本店

11月の課題 ウォールバスケット

 

皆さんの作品 2017年福岡本店
懐かしい!

ウォールバスケットギャザリング

 

月一勉強会 2018年福岡本店
デモを見ていただいた後にみんなで植えてました。

3月のつきいち勉強会の様子

 

 

 

2024.12.08

小森 妙華 komori myoka


アトリエ華もみじ代表【好きな食べ物】 餃子とビール【趣味】料理・写真・畑
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