【コラム】二十四節気と花のある暮らし「白露」
農園には樹齢300年のケヤキの木やたくさんの実をつけるカシノキなどの大木、美味しい実をつける様々な果樹、日々働く私たちの心を華やかにする花々たち。広大で美しい麦畑や野菜など、土を感じ様々な生き物に囲まれながら過ごしています。
このタネニハ便りの表紙では、そんな農園にある美しい自然の風景を切り取り伝えています。今回の白露号では真っ白な猫ちゃんが登場です。この子の名前はシロちゃん。真っ白な毛とオッドアイの目が美しい子です。
シロちゃんは野良猫で、農園に住み着き暮らしています。普段は落ち葉の上に寝転んだり、寒い日にはハウスの中に置いてもらっている毛布の上で寝ていたり。いつもは大好きな会長さんからご飯をもらいます。美しく可愛らしい見た目とは裏腹に、トカゲやノネズミ、ハトを捕まえてしまうことだってあります。シロちゃんの他にもう1匹、トラちゃんもいます。
農園を歩いているとシロちゃんとトラちゃんがじっとこちらを見てくれるので声をかけ、たまに撫でさせてもらえることもあります。せかせかと働いている時にこの子たちが目に入ると、誰もが立ち止まり話しかけているようです。
以前のコラムでも伝えていましたが、我が家にも猫ちゃんが3匹います。どの子も捨て猫や迷い猫で、たまたま縁があってやってきました。猫以外にも生き物はいます。メダカ、エビ、ドジョウ、金魚。そしてなんと最近になって娘の切望でフトアゴヒゲトカゲも仲間入りをしました。私は爬虫類はあまり得意ではなく、本当に一緒に暮らしていけるのかと悩みましたが実際に我が家にやってくると思いのほか可愛く、今では毎日様子を伺うことが楽しみになっています。
生き物が増えると、みんなに食事が行き渡り快適で衛生的に過ごしてもらうことに気を配ったり、何かと手間と時間がかかってしまうものです。それでも私は一緒に暮らす生き物がだんだんと増えていく傾向にあります。お世話をするのが好きかと言われるとそういうわけでもないのですが、もしかすると私は寂しがりやでたくさんの生き物の側で生きていたいのかもしれませんね。木々や植物、そして生き物に囲まれて過ごしているとなんだか心が落ち着きます。ひとりになりたいと思うことがあるけれど、いざひとりになると何もできずいつもの日常にすぐに帰りたくなるのです。やっぱり寂しがりやですね。
忘れていましたが、フトアゴヒゲトカゲはコオロギを食べるので、もれなくコオロギくんも育てなければいけません。毎日せっせと野菜の切れ端をコオロギくんのムシカゴに入れています。
小森妙華