【コラム】二十四節気と花のある暮らし「秋分」
秋分を迎える頃になると、自宅の部屋の日の入り方がすっかり変わってきます。リビングには南側に大きな窓が二つあり、たくさんの光が差し込みます。また、東側にはオシャレな出窓があります。出窓の向こう側は雑木林で柔らかな木々が揺らいでいます。
現在家を新築中のため、ここは仮住まい。建物は古いけれど緑に囲まれ静かな場所なのでずっと住んでいたいなと感じることも。
リビングにはたくさんの観葉植物を置いています。天井まで届く大鉢。それから小さな器の植物も20鉢ほどあります。季節によって植物の置き場所に合わせてソファやダイニングの配置を整え、模様替えをします。
南側の大きな窓は夏場は眩しいほどに明るいので、大きな観葉植物を窓辺に置き、その下に小さな観葉植物を並べて窓全体を植物で覆います。そうすると、明るさが柔らかくなり、まるで木陰にいるかのような気持ち良い空間になります。その隣にはソファを置き、木陰から注ぐ優しい光で読書をするととても心地良いです。クーラーの入った木漏れ日の中でする読書は格別ですね。
夏をまるで軽井沢にいるかのように快適にしてくれた植物たちですが、秋分を迎える頃には日差しが和らぎ、部屋が少し暗くなります。読書がしづらいなと感じた頃が模様替えのタイミング。窓辺を覆っていた大きな観葉植物を部屋の中心に移動させ、窓を大きく開口します。そしてソファの位置を窓と向き合うように置き、窓から入る直接の光で読書ができるのです。ふと頭を上げたときに、目の前には窓辺の緑と、窓の外に植えている植物が綺麗に馴染みます。移動した大きな観葉植物はソファの隣にあるため、頭上を覆います。まるで森の中で読書をしているかのよう。
窓はお部屋に明るい光を取り入れてくれます。植物も私たちにも光はとても必要なものです。眩しいからとカーテンを閉めてしまわず、植物を取り入れたグリーンのカーテンで光の量を調整してみると、窓の外の空間もリビングと繋がっているように思えます。
季節の移ろいに合わせて部屋のしつらいを変化させると、いつもの日常がまた新しい気持ちで過ごせるようになります。変化していく毎日を楽しんでみてください。
小森妙華