絵本作家・すぎはらけいたろうさんインタビュー「絵本制作にかける想い」(後編2)
絵本作家 すぎはらけいたろうさんインタビュー。後編の続きは、すぎはらさんのクリエイティブなオーラと、温厚さの中にもエネルギッシュさを感じられるお人柄が垣間見れるインタビューとなりました。
ーーー アトリエ内にはたくさんの植物が飾られていますね。植物がお好きなんですか?
すぎはらけいたろう氏(以下、すぎはら):小森さんや秋田さんと同じで、僕も植物が好きなんです。多分植物を好きな側面は色々あると思うんですが、僕が植物好きなのは生命力が好きなんですよ。その生きている感じとか、新緑の緑もすごい好きだし、ニョキニョキ成長している様とか見ていて面白いというか。
小森妙華(以下、小森):やっぱりエネルギーがありますよね。元気になるしね。秋田さんと最初そういう話をしていたと思う。小さい頃に触ったとか原体験がある人は大人になっても植物と生活するとか。
すぎはら:お花の力を信じていますよね、みんなね。だから本当に僕もそれは100%同意というか、おうちのダイニングテーブルとかにお花があるだけで家の中が明るくなりますよね。
小森:意識がそこにちょっと向くのが大事ですよね。
すぎはら:そういうお花が単純に綺麗だなって。幼少期に育った環境は普通の田舎なので、ゲームとか全然していないし遊ぶといったら外で遊んでいたから、自然と植物には触れていたとは思いますね。山を走り回ったりだとか防空壕で遊んだりだとか。
ーーー このような感性をどんな風に育んだんだろうと興味があります。
すぎはら:特別なことは何もないですけれど、20歳の時に短大を卒業してワーキングホリデーでカナダに行ったんです。向こうで何かしたくて。そしたら向こうの人って、飯が食えているかどうかは別にして「俺はカメラマンだぜ!」とか「俺はアーティストだよ。」とか、結構みんな自称で何かやっていたんですよ。それがいい意味で敷居が低くて、そういうのを肌で感じて、何か僕もできるかもって思いが。それまでは何者でもなかったし、大学受験にも失敗して志望校に行けなかったし、それこそ絵の勉強をし出したのも遅かったんですけどね。
小森:必要だったんですね、そこに行ったことが。
すぎはら:そうですね。その前に、美術の大学に行っていたことが理由で、クラブのフライヤーとかヒップホップのミックステープのケースの裏側に入れる曲目や絵をちょっとずつ頼まれたこともあって、こういうのに興味を持ったきっかけにはなりました。
すぎはら:子供の頃から図工とか工作は得意だなという意識はずっとありました。高2の時に仲の良かった友達が美術の学校に行くって言ったから、じゃあ俺も行こうかなって。その子もその子で、なんで行くっていったら好きな女の子が行くって言ったからなんですけど。(笑)本当に僕とそいつは不純な理由で行ったんです。でも長く続けられて。この仕事以外真面目に続けられたことないですからね。
小森:でもビシッとあったんでしょうね。私も花屋以外に真面目に仕事したことない。すぐにもう続かなくて。
すぎはら:バイトも本当に、何やっても。サボることしか考えてなかったです。ラクしようって。
小森:でもやりたくないことはやりたくないもんね。
すぎはら:そうそう。興味のないことに本当に興味がなくて。だからなんでもできますよって小森さん言ってくれるけど、本当にこういうことしかできない。他にできることが本当にないというか。真面目にバイトしたことないですもん。だから殴りたいなーとは思いますよ、過去の自分を。(笑)
気づけば優に1時間以上お話していました。これだ!と思ったものにトコトン突き進んでいくその熱意に刺激をもらい、またすぎはらさんの作品を手にとり新たな感性を育むことができる未来の子供たちが羨ましくも思えました。
さて。すぎはらけいたろうさんインタビュー、皆さんいかがでしたか?すぎはらさんのお人柄と世界観が皆さんに伝わってくれたら嬉しいです。今後の華もみじとのコラボレーションも、ぜひ楽しみにしていてくださいね!
すぎはらけいたろう(Keitaro Sugihara)
絵とデザインの仕事を中心に、近年は空間デザインのアートディレクションなど幅広い仕事を手掛けられています。今回華もみじの世界観をモチーフにしたオリジナルタオル『花と暮らしのタオル』をデザインいただきました。
⌘すぎはらけいたろう公式サイト
http://www.keitarosugihara.com/index.htmlとびだす絵本「たべるのだあれ?」、絵本「トトのかんぱい」が好評発売中!
公式サイトほか、Amazon、紙と糸、全国書店にてお求めいただけます。
ハナモミジオンラインショップでも『すぎはらけいたろうグッズ』を販売中です。ぜひお求めくださいね!
https://www.hana-momiji.net/item/ib/sugiharakeitaro/
(書き手:つうしん部 よっしー)