二十四節気と花のある暮らし「小満」
きらきらとした陽の光が降り注ぎ、あらゆる生命が満ちていく季節「小満」。秋に蒔いた麦の穂が実りはじめ、農家がほっと一安心できることから「小満」と呼ぶようになったとも言われています。
この頃になると、緑はより一層濃さを増し、春に咲いた花の実は熟してきます。そしてスズメの雛が巣立つ時季でもあります。ならば人も然り。春からの新しい生活にようやく慣れ、ちからを付けはじめる。そんな時季とも言えるかもしれません。
そうは言っても、きっと中にはしれっと実を付けそびれた花もあれば、甘えて親離れできないスズメもいるはず。 そんな妄想をしてみると、たとえ周りと同じようにうまく波に乗れなかったとしても悲観的になることはなく、ゆっくりと自分のペースでちからを蓄えていければいいのかなと思えるのです。
一歩外に出ると聞こえてくる生き物たちの息遣いに、また季節の移ろいを感じることができます。自然の中に身をゆだねて、小さなしあわせを見つけてくださいね。
はな暦
【エキナセア】
和名はムラサキバレンギク(紫馬簾菊)というキク科のお花。
暑さにも寒さにも強く、ゆらゆらと風にそよぐ様子は、お花が少なくなる夏のガーデンを彩ります。お花は、花の中心が栗のイガのように丸くなっていたり、花びらがきゅっと丸くなっていたり。最近では、とても個性的なさまざま品種が出回るようになりました。秋頃まで長くお花を楽しめて、切花としてお部屋に飾って楽しむこともできます。
エキナセアは、日当たりがよく風通しの良い場所で育て、水はけの良い土に植えると良いでしょう。背丈は40センチ〜1メートル近くなる品種もあり、宿根草で翌年には株が大きくなりますので、地植えにする場合は間隔を広めにとって植えるのがおすすめです。鉢植えにする場合も、大きめの鉢に植えて、のびのびと育ててくださいね。
エキナセアの
はなあしらい
地植えでも楽しめるエキナセアですがたくさんの品種を一つに植えて。ベランダでも楽しめます。
柔らかなシダとサラセニアを合わせて。透き通るガラスの器でユニークな姿が引き立ちます。
七十二侯の植物
〜エキナセアを引き立てる名脇役たち〜
七十二候(しちじゅうにこう)は二十四節気のひとつひとつをさらに3つに区分し、季節の風物を表現した言葉です。その季節にちなんだ農園の植物をご紹介します。
蚕起食桑(かいこおこってくわをくらう)【5月20日~5月25日頃】
その字のとおり、卵から孵化した蚕が桑を食べてどんどん成長する時季。蚕は1週間の間眠ることなく白い糸を吐き出して繭を作るそうですよ。
オキシペタラム ブルースター
咲き始めの花色は紫がかった薄青色で、咲き終わりはピンク色。花びらは星のようです。初夏から秋まで長く楽しめます。茎を切ると白い液体が出ますので、肌の弱い人は取り扱いに注意してくださいね。
紅花栄(こうさかう)【5月26日~5月30日頃】
甘い香りのベニバナが咲きはじめる頃。陽射しに負けない鮮やかな紅色がこの時季の青い空に映えますね。
サラセニア
北アメリカ原産の食虫植物で、筒状の葉がお酒を入れる瓶子(へいし)に似ることからヘイシソウ(瓶子草)という和名があります。個性的な形が目を惹きます。春の初めに咲かせる花の形もユニークなんですよ。
麦秋生(ばくしゅういたる)【5月31日~6月5日頃】
黄金色の麦の穂が実り収穫期を迎える頃。この時季に吹き渡る爽やかな風には「麦風」や「麦の秋風」など、麦に因んだ名が付けられています。
シダ
古くから地球上に生息する植物で、多くの品種があります。いずれも花をつけることなく、胞子体や子株で増えていきます。室内の環境にも適応してくれる植物が多いので、観葉植物として馴染み深いですね。
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