根っこのついた生きた植物を寄せ集める。ブリコラージュフラワー。
bricolageとは、フランス語で「好きなものを寄せ集めて新しい物をつくる」という意味があります。「好き」から「新しいものが生まれる」。なんて素敵な言葉なんだろう。

ブリコラージュフラワーは、根っこのついた植物（鉢花）を集めてバスケットや鉢に植え込みます。
もちろん根のついた生きた植物なので、育てることができます。

 

土をほぐし、心がほぐされていく。

日常の忙しさから少し離れて、植物を手に取り向き合う時間。きっと花と向き合う時間は自分の“こころ”と向き合う時間なのではないでしょうか。忙しくてついつい頑張りすぎて心がギスギスしてしまう時ほど、花に目を向け、手に取り土をほぐす。そうするとだんだん自分の心がほぐれていくような感覚がします。大切なのは自分のこころを見つめ、向き合う時間です。

そんな植物や土に触れる空間を提供しています。季節に応じて毎月変わる植物の扱い方、より自然に植え込める寄せ植えの方法をお伝えした教室を毎週開催しています。

「美しく見えるための技法」にとらわれず、心から楽しいと想う気持ち、好きだという気持ちを重視し、“好きな植物を集め自分らしい寄せ植えを作る”ブリコラージュフラワーレッスンを開催しています。植え方は「ギャザリング」という植え込み技法を元に、華もみじらしいナチュラルスタイルの植え方をお伝えしています。

 

好きだという気持ちに素直に。

大切にしたいのは「好き」だという気持ちです。仕事、家事、子育てで何かと忙しい私たちは、自分のことを後回しにしてしまいがちです。いつの間にか何が好きかわからなくなったり、仕方ないからやっていたり、好きなことをやってはいけないと思い込んでいたりします。

ブリコラージュフラワーの教室では「やってみたい」「これが好き」という気持ちを大切にしています。その結果、教室に参加されたみなさんは、表情がイキイキと輝き、積極的になっていきます。どんどん笑顔になっていく方をたくさん見てきました。

完成したお花が美しければいい。見本通り作れる技術を知りたい。大事なのはそういうことではありません。
自分自身のこころに素直になって、こころをそのまま花に託し、表現する。そうすると花はその心を受け取ってくれ、凛としたかわいらしい作品として仕上がります。

 

お花はただそこに咲いているだけで美しい。

代表の小森は、さまざまな経験を踏んで今のブリコラージュフラワーのスタイルに辿り着きました。彼女は、誰よりも多くの作品を制作することに注力し、美しい作品を作りたいと力を尽くしましたが、考えすぎて作品がぎこちなくなったり、スランプに陥ることがありました。そんな中、「もう誰にも認められなくてもいい、好きなように作ろう。」と決め、好きな花を集めて作品制作に取り組みました。なんだかパッとしないけど、大好きな野原のように。草の中に凛と咲いた一輪のお花。そよそよ風になびくしなやかな枝。大好きな風景。それを表現することにしました。

そうして”好き”という気持ちで集めた作品は、世界フラワーガーデンショーで金賞を受賞しました。この経験を通じて、彼女は自分が愛するものと向き合うことで生まれる心地よさや、美しさを見つけました。つまり、花は自分自身の内側を表現し、自然の中でのやすらぎをもたらす鏡であることに気づいたのです。

お花はただそこに咲いているだけで美しい。触りすぎず、植物と植物がストレスのない空間をとり、まるで野原をそのまま切り取ったように、ちょっとかごに添える。

ブリコラージュフラワーは作り込んだ美しさよりも、どこか野原を思わせるような、自然をそのまま感じるような、優しさと癒やし溢れる作風になっています。